木下恵介が戦後初めて監督した作品で、久坂栄二郎が脚本を担当。GHQの指導により、軍国主義を批判する反戦映画として製作された。 大曽根家は裕福な家庭だったが、長女の婚約者が出征、長男は思想犯として検挙され、画家を目指していた次男は応召、空襲で焼け出された叔父夫婦が移り住んでくるなど、戦争に翻弄されていた。軍人である叔父は我が物顔で暮らし、その叔父に感化された三男は海軍予備学生を志願してしまう。叔父は母の許可を得ずに話を進めてしまうばかりか、長女の縁談まで勝手に進めようとしていた。やがて叔父は終戦の知らせを誰よりも早く入手、物資を大量に持ち込み始めた。母の房子は叔父の態度を責め、ついには叔父夫婦を家から立ち退かせるのだった。
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